LT57_FRESH MATTER

A Moment of Clarity

A Moment of Clarity

心をオープンにするためだとか。そして、もう1つ 箱の中には、キノコみたいなカタチをしたチョコ レート。それはサウンドバスマッシュルームと言わ れる、100%ピュアなカカオ製。自然に気分を高 揚させてくれる。次にジェンマはトリートメントにつ いて、詳しく説明してくれた。彼女のカウンセリン グはとても親身。その上、その豊富な知識量って 言ったら…。今から経験することにワクワクして、 トリートメントが始まるのが待ちきれなかった。 そしてジェンマは、トリートメントルームに案内して くれた。ベッドに敷かれた柔らかなタオルをからだ にかけて横たわり、準備ができたら、真鍮のベル を鳴らして呼ぶようにと。こういう細かいディテー ルすべてが、本当に素敵。目を閉じると音楽が かかり、トリートメントが始まった。まず最初に、 ホホバオイルとホットストーンを使ったフェイシャル マッサージ。うっとりしてしまう。ジェンマはあごの 周りを集中的にケアしていたんだけど、終わった 後で、あごの周りがすごくこわばっていたことを 指摘されたの。いつもの私のおしゃべりのせいね! 次に、からだを横向きにすると、ネイティブアメリ カンのホピ族に伝わるイヤーキャンドルを、片耳ず つそっと入れてくれた。からだの自然治癒を促し てくれるそう。火が灯ると、不思議な感覚におそ われたわ。まるでからだが宙に浮いているように 感じて、目の端で捉える炎が、温かい光で私を 包み込むよう。ジェンマは施術中ずっと、音叉と かさまざまな道具を使って、私のリラクゼーション を深めてくれた。からだのあちこちにそれらを置く と、ブンブンとした音や振動が伝わって奇妙な感 覚だけど、すごく心地良いの。ジェンマによると、 ヨガを1時間した時と同じくらいのリラックス効果が あるそう。1時間どころか、20分程度のランニン グもめったにしない私にとっては、楽しく時間が 節約できてありがたい。最後に、ジェンマは力強 いヘッドマッサージを施し、そして耳元で、1時間 のトリートメントが終わったことをささやいた。 さて、どんな気分だったかって? だんだん意識が はっきりしてくると、気持ちは穏やかながらも活力 があふれて、深くリラックスした状態っていうのか しら。音楽は私を旅へと誘い、聴覚への刺激が 高まってくるにつれて、意識があちこちに漂い始 める。その効果が最高に高まった時、まるで花

開くように私の心が大きく満たされてくるのを感じ たの。不思議な感覚だけど、圧倒的な幸福感 を感じたわ。そして施術中、意識があるのかな いのか、それとも両方なのか、自分でも分からな くなった瞬間が何度かあった。後でサンドラが教 えてくれたんだけど、それこそが「瞑想」という ものなんですって。私にもそんなことができるのか と、驚いたわ。 『ザ ラッシュ サウンドバス』は、私がこれまでに 経験したどんなトリートメントとも違う、強烈で刺 激的な体験だった。慌しい日常から自分を切り離 すのに最適な方法だと思う。少しスローダウンし なさい、立ち止まって耳を傾けなさい、ということ を思い出させてくれるの。私のように、そういう 時間を見つけるのが下手な人や、そもそも時間 がないような人には、本当におすすめね。 私が今回もっとも素晴らしいと感じたのは、まさに 「ラッシュ体験」と呼ばれるもの――最初から最 後まで愛情に包まれていること、そして驚くほど 細部へのこだわり。ラッシュは究極のリラクゼーショ ンを生み出し、からだと同じぐらい精神面も大切 にしている。これは、トリートメント後の肌の状態 だけを考えるのではなく、心をどういう状態にした いか、ということを大事に思っているということ。 心とからだをリンクさせて考えることで、ラッシュは 最高に気持ちの良い、知的でイマジネーションあ ふれるトリートメントを生み出したんだわ。 プラムはイースト・ロンドンのライフスタイルブロガー。毎月行 われるファッションセールイベント「The Stylist’s Rail」を 主催し、ラッシュの「Gorilla Perfume」シリーズを浴びる ように使うことでも知られる。 @PlumsTweets plumdiddlyumcious.com この体験記を読んで、耳から心とからだに働きかける『The Lush Sound Bath(ザ ラッシュ サウンドバス)』の世界を感 じていただけたでしょうか。LUSH SPAは、他にもさまざまな トリートメントを取り揃えています。大切な方へのプレゼントや、 自分へのごほうびにいかがですか?詳細は、P.118まで。

実は私、少し懐疑的だったの。 でも、間違っていたみたい。

私は、これまでずっと「おしゃべりな頭の中」に 苦しめられてきたわ。私の頭の中は、決して静ま ることがないの。ベッドで横になっている時でも、 常に抱えきれないほどたくさんある「やることリス ト」の中で、今日は何がやれて、何がやれなかった のか、猛スピードでチェックし続けている。こんな おしゃべりな頭の中を、スイッチひとつで止めてみ たいと思うことがよくある。だから、ラッシュが「ス イッチをオフにしてくれる」という『ザ ラッシュ サ ウンドバス』を体験する機会をくれた時は、どん なものだろう?と興味津々だった。 『ザ ラッシュ サウンドバス』はとても個性的なトリー トメントで、言葉で説明するのはなかなか難しい けど、その名の通り、まさに音のお風呂に入って いるみたいなの。ラッシュ独自のホリスティックな 手法を通じてあらゆる感覚が刺激され、深い瞑 想の世界に旅立っていく。終わった後、からだ は完全にリラックスしていて、心が穏やかに落ち 着いているって感じることができる。実は最初は ちょっと懐疑的だったの。でも、見事に予想を裏 切ってくれたわ。 スパに入ると、マネージャーのサンドラが温かく迎 えてくれた。彼女はまるでラッシュの世界を体現 したような女性で、輝くような肌と笑顔がとても魅

力的。家に帰ったような扉の向こうに案内される と、そこがスパだったの。深い緑色に彩られた 木の壁に、おばあちゃんのコレクションにあるよう なアンティークプレートが飾られていて、花瓶には 新鮮なお花が生けられていた。白い壁のミニマ ルなインテリアのスパはありがちだけど、まるで知 り合いの家の玄関に足を踏み入れたような感じが したのが意外。でも、すぐにリラックスすることが できたわ。階段を上ると、何だか懐かしい感じ がする暖かい雰囲気のキッチンのような部屋に通 された。棚には宝石のような色とりどりのガラス瓶 が飾られていて、それぞれに「laugh」「release」 「serenity」なんてラベルがついている。もし、 科学的調理法で有名な三ツ星レストランの シェフ、ヘストン・ブルメンタールがスパをデザイン したら、こんな風になるんじゃないかしら。 そこでは、セラピストのジェンマが私を待っていた。 さまざまな形のカラフルな椅子に囲まれた巨大な キッチンテーブルにつくと、「Box of Wonder」 なるものが登場。箱の底は緑の苔に覆われてい て、その上に置かれていたのは、「Drink Me(私 を飲んで)」とラベルがついた小さなボトル。私は、 ウサギの穴に頭から落ちそうになっている、不思 議の国のアリスのような気分だったわ。リンゴとニ ワトコの花を煎じたお茶が出てきて、これは私の

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