Creative Buying
どめないほどにドロドロに腐って溶けた。減農薬 のキウイはもうしばらく保ったがやはり腐敗。無農 薬のキウイだけが、10年たった今でも形を留めて いる。水分こそ抜けたものの、丸い形も色合い も原型を残したままに美しく枯れた。「レモンやミ カンもそうだけど、自然で原種に近いものほど生 命力が強いんだ」と語る石綿さんに、バイヤーは 「このキウイの生命力をお肌でも味わってほしい」 との思いを強めた。小田原はラッシュのキッチン （製造工場）からも近く、フレッシュな材料を使う、 できるだけ地産地消で、というラッシュのポリシー を叶える点も理想に近かった。しかし、一方、 農業一筋の武骨な人柄の石綿さんは、なかなか 首を縦にふらなかった。信頼のない関係はお互 いを幸せにしない、と考えていたからだ。しかし、 ラッシュのバイヤーは何度も現地に足を運び伝え 続けた。安全なものを食べてほしい、という石綿 さんの信念は、食べても安全なものをお肌でも味 わってほしいというラッシュの考えとつながってい ること。そうした生産者の信念に共感するからこ そ、一時ではなく長いお付き合いを願い、その 継続したバイイングがより多くの消費者に良質な 原材料の価値を届けることを約束すると。商品 も試してもらい、石綿さんにも想いが通じた。そ して、その絆は今も大切に育まれ、未来へと向 かっている。
れど、まさかこんなに早いとは。でも、先進国で 食料の自給率が4割を切る国は日本くらい。安心 で安全なものを作り続けて、食べてもらえるように ならないと人も環境も救われない。今は良くとも、 将来は朽ち果ててしまう。生産者が声をあげる だけじゃ聞いてもらえないから。消費者に味わっ てほしい。食べてもらうことはもちろん、ラッシュ の商品を通じても伝わったらいいなと思う。」 本当に安全で安心なものだけが、未来を明る く照らしてくれる。石綿さんという生産者とラッシュ との深い絆によって、地域の環境を豊かにするこ とにとどまらず、良質な原材料の価値がラッシュ の商品を通じて消費者に届く。つまり、原材料 の価値までも届けるクリエイティブなバイイングが、 その先の消費活動も通じて、より多くの人と人を 繫げ、みんなの笑顔を生み、いい循環へと続く。 人も環境も今だけではなく、豊かに実り続けるた めに、ラッシュと生産者の想いは深く結ばれて、 100年先の美しい未来を目指している。 ラッシュ商品の原材料はすべて旬の野菜やフルーツです。そ のため、時期によって原材料の産地は異なりますが、どの商 品にも自然の恵み、植物の力が満ちています。ご自身のお 肌で感じてください。
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果物の豊かさを商品を通しても 伝えたい
神奈川県愛甲郡にあるラッシュの製造工場。 通称「キッチン」には、石綿さんのキウイ、ミカ ンやレモンをはじめ、フレッシュな原材料が各地 から届く。生のフルーツを包丁で切ったり、果肉 をジューサーで搾ったり、大きな鍋で煮込んだり。 あたりにはジューシーな香りが広がる。さまざまな 野菜やフルーツなどフレッシュな素材が商品に生 まれ変わっていく工程は目にも楽しい。ここで石 綿さんの想いが込められたキウイ、ミカン、レモン も美しさを生み出すための商品に使用され、多く の人の手に渡るのだ。 「ラッシュもそうだけど、うちが作るような無農 薬栽培の果物を良いと言ってくれる人が増えたっ てことは、“変わり者”が増えたってことだと思う。 いつかこういう時代がやってくるとは思っていたけ
神奈川県にあるラッシュの「キッチン」内はまるでレストランの厨房のよう。石綿さんが育てたキウイがたち まちシェフ（作り手）たちの手により、手作業で皮がむかれ、カットされて。リキッドシャンプー『I Love Juicy（アイラブ・ジューシー）』へと生まれ変わる工程。
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