大蛇・ボアコンストリクター、さまざまな鳥たち、 さらにはジャガーの足跡までもが、すぐそばで息 づいている。 工場に戻ると、リンバーが大きな青い樽の蓋を開 けた。フレッシュで芳しいオイルの香りが、一気 に部屋中に立ちこめた。澄んだ木の香りに、わ ずかに香るレモン。蒸留器がはきだす煙の匂い も混ざっている。この干し草色のオイルこそ、私 たちが求めているものだ。リンバーが言った。「も う既に30kgほどのローズウッドオイルができてい るので、ボートに積んで持ち帰ろうと思っている んだ。ただ、アマゾン川の海賊に捕まって、ボー トの燃料と間違えて奪われないといいんだけど ね」。海賊? 川に海賊がいるなんて、聞いてい ない! さらにリンバーは、ぞっとするような話を続 けた。クリスマス休暇で、チームがここを離れた 時だ。数日後、工場に戻ると仕事道具や燃料が 盗まれ、丸太に走り書きが残されていた。直訳 すると、「外国人さん、どうかここから立ち去って ください。さもなければ、一発お見舞いします。 心を込めて、伐採者より」。リンバーはこの恐ろ しい書き置きのことは一笑に付したが、しかし、 あらためてこのプロジェクトがラッシュだけでなく、 すべての人が恩恵を受けることを理解し協力し てもらえるよう地元コミュニティに働きかけることの 必要性について、しみじみと話した。 私たちは今、英国でローズウッドオイルの第一便 を待っている。固い決意のもとで生み出された 貴重なオイルだ。ラッシュの商品に使えることを、 心から誇りに思う。
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ラッシュの森への“道”
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